本日はシェムリアップにある数多くの遺跡の中でも「アンコールワット」についで、
最重要遺跡のひとつである「アンコールトム」です。
アンコールトムはとにかく広く見どころが多いです。
メインとなるのは「バイヨン寺院」。
そしてその他にも「南大門」や「バプーオン」、「象のテラス」などは全てこの巨大なアンコールトムの一部なんです。
そのため事前知識をもっていないとホテルに帰ってから、
「あれ、これ見たかったんだけど、行ってない~!」なんてことになる可能性があります。
後で見落としに気づいたり後悔がないように、この記事では「アンコールトム」の回り方や主要な見どころをご紹介いたします。
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目次
①アンコールトムの観光
冒頭でも述べましたが「アンコールトム」はとにかく広いです。
一辺が約3kmある城壁に囲まれたエリア(王都)が「アンコールトム」です。
その中にたくさんの建造物や見どころが詰まっており、各エリアごとの名称がつけられています。
「遺跡の集合体」くらいに考えていただくと分かりやすいかもしれないですね。
そのためツアーでは全ての見どころを観光してる時間はないので、重要なところだけをピックアップして観光します。
ちなみにアンコールトムの「トム」はカンボジア語で「大きい」を意味しています。
1、アンコールトムの回り方
観光の回り方もツアーによって複数のルートがあります。
だいたい下記の4種類のどれかの回り方になります。
- バイヨンのみ
- 南大門 → バイヨン → 象のテラス → ライ王のテラス
- 南大門 → バイヨン → バプーオン → ピミアナカス → 象のテラス → ライ王のテラス
- 時間のある限り全て見てまわる!
時間の少ないツアーや大型バスなどの団体ツアーは、中央の「バイヨン」しか見ない場合もあります。
この場合、後でガイドブックを見て「全然見てない…」なんてなりがちなので、予約する前にツアー内容を確認しておきましょう。
2番目のルートが定番はおさえた一般的なルートといったところでしょうか。
ガイド付きのツアーで観光するのはだいたいこのあたりまでが多いですね。
※実際に観光してると分かるんですけど、マイナーな場所に行くと急にガイドの姿を見かけなくなります。
3番目のルートはガイドなしでトゥクトゥク・チャーターで来た人たちにおすすめ。
自由に行動できる分、もう少し欲張って観光しちゃいましょう。
4番目は自転車やバイクをかりて自力で来た方や遺跡マニアの方、気がすむまでとことん観光してくださいね。
けっこうバイヨンしか見ないツアーも多いのですが、個人的には2番目のルートくらいまで見てほしいところです。
2、観光の所要時間
アンコールトムの観光に必要な所要時間は上記ルートによっておおきく異なります。
バイヨンだけ(しかも見所のみ)の場合だと最短で30分くらいで終わるかもしれません。
逆にすみずみまでアンコールトムを全て見たいという方は、おそらく丸一日かけても終わらないです。
平均的には約2時間くらいを目安にしておきましょう。
3、アンコールトムの地図
敷地内にはアンコールトムの全体の地図が数カ所設置されています。
観光順路も記載されているので分かりやすいです。
ガイド付きでない方はおおいに利用しましょう。
バイヨン寺院の北出口のあたりに最初の地図があるので、写真をとっておくと便利ですよ。
4、ドライバーとの集合場所
トゥクトゥク・チャーターの場合は降ろしてもらう場所と、再度ドライバーと集合する場所が違うかもしれません。
アンコールトムでドライバーが待つ駐車場は大きく2カ所あり、バイヨン周辺とライ王のテラスの前です。
ドライバーによって集合の仕方が違いますので、しっかり確認しておきましょう。
おススメは最初にバイヨンで降ろしてもらい、自分の足で北上しながら遺跡観光して最後にライ王のテラス前で待ってもらうのがいいと思います。
ライ王のテラス前は屋台やお土産屋、トイレがあります。
②南大門【South Gate】
アンコールトムの最初の入り口となるのが「南大門」です。
アンコールワットの前を過ぎ、まっすぐ進むと見えてきます。
ここで一度車を降りてまずは撮影タイムです。
大きな門の上部には四面仏の像、そして橋の左右にはナーガを筆頭にたくさんの像が並んでいます。
これは阿修羅と神々がナーガを引き合う乳海攪拌の様子が表現されています。
よく見ると左と右でそれぞれ像の顔が違うのがわかります。
(写真は右側に並ぶ阿修羅で、左側は神々が並んでいます。)
門の入り口。
上部には大きな四面仏の顔がつくられており、まるで侵入者を見張っているかのようです。
ついつい四面仏に視線がいってしまいますが、よく観察すると門全体がたくさんの彫刻で装飾され埋め尽くされています。
この南大門から先のバイヨンまで続く道は午前中の7:30~11:30の間は一方通行になっており、北側からは通れないので注意しましょう。
アンコールトムの城壁にはこの南大門以外にも門があり、全部で5つあります。
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③バイヨン【Bayon】
南大門をこえて先に見えてくるのが、アンコールトム観光のメインとなる「バイヨン寺院」です。
城壁に囲まれたアンコールトムのちょうど中央に位置しています。
一般的な入り口は東側ですが、現在は東西南北すべての方向から出入り可能のようです。
(時期にもよるのかもしれません。)
一番外側にある第一回廊はレリーフでぎっしりです。
ぐるっと一周すべてにレリーフが施されているのですが、特に見どころとなのは南東周辺のレリーフ。
ハッキリと内容が確認でき、上から下までびっしり埋め尽くされています。
その中でも個人的におススメなのは南面の東側。
トンレサップ湖で暮らす人々の様子が描かれています。
写真の中央下は赤ちゃんが生まれる様子だとされています。
他にも魚が泳いでいたり、ワニに噛まれる人などが描かれています。
人気の南東周辺とは対照的に西面などのレリーフは、時間の経過によって消耗されたのか初めからなのか分かりませんが、変色していたり不鮮明になっています。
レリーフの量も上の方はなく、びっしりという感じではありません。
その分、こちらの方面は観光客は少なくなるのでじっくりと鑑賞することができます。
ひとつ上の第二回廊にもレリーフがぐるっと一周残っているのですが、見ている人はかなり少ないです。
おなじみの「デバター」も出迎えてくれます。
第二回廊から少し急な階段を上がると、お待ちかね「クメールの微笑み」四面仏の像との対面です。
数えきれないくらいのたくさんの四面仏の像が並んでいます。
かなり間近によれるものや、角度によって複数の顔が並ぶポイントなど、たくさんのシャッターチャンスがありますので、良い記念写真を撮っていってくださいね。
少しづつ表情が違うのも面白いところです。
こちらのバイヨンさんは非常に整ったキレイな顔立ちをしてると思います。
真ん中の中央祠堂の中には仏像が祀られています。
外から見ると高くなっており登れるのかと思いますが、塔の中を登ることはできません。
バイヨン寺院の外側。
南東側の道を渡ったところにバイヨンに関する資料が展示されている小屋があります。
日本語で説明を読むことができますので、興味がある人は事前によって知識を深めるのもいいですね。
③バプーオン【Baphuon】
バイヨン寺院の観光が終わると、北側から出てそのまま歩いて次の遺跡へ進めるようになっています。
最初に左手に大きな大仏があり、その先に「バプーオン」が見えてきます。
ピラミッド型のけっこう高さのある遺跡です。
遺跡正面には約200mある空中参道と呼ばれる道がまっすぐに続いています。
上へはなかなか急角度な階段を登ります。
そのためかいつもより禁止事項が多いような気がします。
※12歳未満や妊婦さんも禁止になっていますね
順路は南側から登って、北側から降りる一方通行です。
行けるのは中段のあたりで回廊を一周まわれるのと、最上部のみで見学できるところは少ないです。
細かな見どころなどは少ない遺跡ですが、高さがあるので見晴らしはいいですね。
最上部では柱の陰で景色を見下ろしながら休んいる人も多かったです。
北側から下へ降りた後に西側から遺跡全体を眺めると大きな仏像が横たわっている姿を発見することができます。
石で造られたのに、この大きな滑らかな曲線がなんとも魅力的です。
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④王宮【Royal Palace】、ピミアナカス【Phimeanakas】
アンコールトム内の地図にそって進むと、次に見えてくるのが「ピミアナカス」です。
ピミアナカスは王宮跡の城壁の中に建てられています。
(南大門のあったアンコールトムの城壁の中にさらにもう一つの城壁があるんです。)
観光情報などに「王宮」と書かれている場所があるときがありますが、王宮自体の建物は残っておりません。
ピミアナカスを中心とした城壁にかこまれたこの周辺のことを指します。
現在、ピミアナカスは入場不可となっています。
ピミアナカスの北側には、女池・男池と呼ばれる池があります。
写真手前の小さい方が男池、奥に見えるのが女池。
右手に見えるのが王宮の城壁です。
⑤象のテラス【Elephant Terrace】
ピミアナカスの東側、城壁の正面入り口となっているのが「象のテラス」です。
バイヨンを観光後にバプーオンやピミアナカスを省略してまっすぐ北へ進んでもこの象のテラスへやってきます。
王宮跡正面から出てくると、森の中へまっすぐに続いて行く道が見えます。
この道の先には勝利の門があり、ここは王のテラスとも呼ばれています。
テラスは南北に長く続いています。
少し高くなっており、上を歩いて行くのは気持ちいいです。
しかし、ここの見どころはテラスの下の側面に彫られた彫刻です。
「象のテラス」所以たる象の彫刻。
三つずつ並んでテラスを支えます。
横から見ると分かりやすいですね。
その隣には「ガルーダ」や「ガジャシンハ」の像が交互に並んでいます。
テラス上には「シンハ」や「ナーガ」もいますね。
中央部よりひとつ北側のテラスにも複数のレリーフが残っています。
特に階段の下、くぼんだエリアにはくっきりとしたレリーフが多数確認できます。
五つの頭がある馬や、象の鼻の先で子供が遊んでまとわりついていたりと面白い彫刻が残っています。
⑥ライ王のテラス【Leper King Terrace】
象のテラスの北側、少し離れたところに「ライ王のテラス」があります。
ライ王のテラスは壁が2重のようになっており、一面にぎっしり詰まった彫刻が圧巻です。外側は不鮮明になってきていますが、内側にはキレイなレリーフがたくさん残っています。
写真の左側にある壁と壁の間のほそい隙間を入って行きます。
中は阿修羅や神々の彫刻で埋め尽くされています。
よく見ているとナーガがいたり、踊り子がいたりいろんな恰好をしたキャラクターがいて面白いです。
テラスの上にはライ王の像があります。
黄色いタスキ(?)をかけている方です。
ライ王のテラスの前は広場になっており、食堂やお土産屋が並んでいます。
ドライバーとの合流ポイントにもなる場所です。
ここらでひと休憩するのもいいですね。
北の端の方にはトイレもありますよ。
以上、いかがだったでしょうか。
見どころの多い「アンコールトム」の主要どころをご紹介いたしました。
一般的に観光でまわるのはこのあたりまでとなります。
さらに深く観光をしたい方はこちらも続けてどうぞ。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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