本日は川と彫刻のコラボレーションが素晴らしい「クバール・スピアン(Kbal Spean)」です。
クバール・スピアンは山の中にありますので、彫刻を見に行くためには山道をハイキングする必要があります。ハイキングの道を囲う豊かな自然もいっしょに楽しみましょう。
レリーフの場所は分かりにくく、まるで宝探しのようになりますが、
見落とさないためにも事前に「クバール・スピアン」の情報をチェックしましょう。
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目次
①クバールスピアンへの行き方・場所
シェムリアップ市内より北へ約50km離れたところに位置しており、片道1時間半ほどで到着できます。
道順は簡単で、アンコール遺跡エリアを抜け67号線を道なりに北へまっすぐです。
バンテアイ・スレイへ向かう道と同じですね。
②トゥクトゥクの相場やツアーの組み合わせ
トゥクトゥク料金の相場 $30~35程度
他の遺跡と組み合わせて行くことが多いので、クバール・スピアン単体で行くことは少ないかもしれませんね。
組み合わせやすいのは「バンテアイスレイ」、「アキラ地雷博物館」など。
帰りに「プレループ」でのサンセットなんかもおススメです。
「プノンクーレン」も行く場合はトゥクトゥクでは無理なので、車で行きましょう。
※プノンクーレンは入場場が別途$20必要です。
トゥクトゥクではなく、車チャーターでこの周辺を一日で回る場合は相場が$70~80くらい。
ベンメリア遺跡はいっしょに回れなくはないですが、若干道が異なっています。
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③クバール・スピアンの概要
クバールスピアンの観光をひとことで説明すると、「山道をハイキングして川底に彫られた彫刻を見に行こう。」というような場所です。
「クバール」は頭、「スピアン」は橋という意味があります。
1、山道のハイキングも観光のひとつ
スタート地点になる駐車場から片道約1500mの山道を約30~40分かけて歩いて行きます。
最終ポイントには川が流れており、その周辺に彫刻がたくさん残っています。
滝もありますが、雨季か乾季によって水量が異なります。
他の人気遺跡に比べると人も少なめで、山道のハイキングも観光のひとつになっていると言っていいでしょう。
木々に隠れているので直射日光は遮られているところが多いですが、足元は砂や岩でできたふつうの山道なので履き慣れた歩きやすい靴・服装で行きましょう。
年配の方は棒を使いながら歩いていたり、みんなハアハア息切れしながら歩いています。
2、入場時間と入場料
入場は15:00までになっているので、早めに到着するようにしましょう。
※他の遺跡と組み合わせるときは最後にはしない方がいいです。
クバールスピアンの入場にはアンコール・チケットが必要となります。
【観光の所要時間は約2時間くらい】
④クバール・スピアンの観光の様子
1、入り口で準備をすませる
バンテアイスレイを過ぎて67号線沿いにずっとあがって行くと看板があるので、そこを曲がります。
未舗装の道を200mくらい進むとクバールスピアンへの入り口となる駐車場エリアが見えてきます。
駐車場にはレストランや公共のトイレもあります。
山を登りだすとほとんど何もないので、観光に約2時間かかると考えてトイレや水の購入など必要なことはここで済ませて行きましょう。
チケット・チェックを受けて、山道へ入って行きます。
2、山道を歩く(前半)
彫刻の集まるメインの観光ポイントまでは約1500mです。
道は基本的に一本道になっていて簡単です。
何カ所か分かれている場所もありますが、よっぽど変な道を選ばない限りはぐるっと回るだけで同じ所へ続いています。
山道途中の木々や岩も大切に、環境に敬意をはらいましょう。
ゴミのポイ捨てなど厳禁です。ゴミ箱も数カ所に設置されていました。
ところどころに表示があり、残りの距離が書かれています。
クバールスピアンは山なのですが、景色がひらける展望台のような場所はありません。
ずっと木々に隠れていますが、ここだけキレイに空がひらけたのでつい写真をパチリ。
山道には木々の根っこが足元に張りめぐらされていたり、岩場のような場所があったりとけっこう体力を使いますのでそのつもりで観光しましょう。
角度が急なところは階段が木の階段が設置されています。
この階段けっこうガタついており、手すりもグラグラしてたのでお気をつけ下さい。
特に降りる時ちょっと怖かったです。
「កុំ」(Don’t)と赤いクメール語の字で書かれた木。
何をしてはいけないのか分からないですが、近づいたり触ったりしない方がいいでしょう。
3、山道を歩く(後半)
中間地点になる残り700mのところに小さな小屋がたっています。
ここでひと休憩しましょう。
距離的にはまだ半分なのですが、前半の方がしんどく感じると思います。
あと少しがんばりましょう!
キノコのような頭でっかちの巨大な岩。
山道の途中にも大きな岩がたくさんあるのですが、もちろん落書きは禁止です。
分かれ道が出てきましたが、ここは右手の道へ進みましょう。
残り200mのところにも分かれ道がありますが、そこも右側へ進みましょう。
左側へ行っても大丈夫ですが、矢印の看板が先の道に続いてるので右が正解なのでしょう。
残り100mのところに飲み物を売っている露店がありました。
これが最初で最後の水分購入のチャンスでした。
4、川底に眠るレリーフ
クバールスピアンの目玉であるメインの橋に到着です。
↓写真は乾季(1月)に行ったため水がほとんど流れていませんでした。
水が少なく流れる川とのコラボレーションとはいきませんでしたが、その分はっきりとレリーフを確認することができます。
シヴァ神やヴィシュヌ神などたくさんの神々のレリーフが彫られています。
横から見るとしっかりと造られているのが分かります。
少し上流に上がったところにはブラフマー神がいます。
ここでふと橋のほうへ振り返ると、橋の下あたりの裏側にもヴィシュヌ様が。
ガイドを付けていない方はレリーフの宝探しのようになります。
それはそれで楽しいですが、見落としがちなのでくまなく回りを見まわしてみましょう。
このまま川の上流のわき道を一周できます。
5、橋の下側のレリーフと滝
一周して橋まで戻ってくると、次は川に沿って下流へ歩いて行きましょう。
ここでも、ふっと横を見ると彫刻があります。
これは大蛇アナンタにのるヴィシュヌ神だと思われるのですが、くっついて人魚のように見えませんか?
様々な姿に変化するヴィシュヌ神ですが、ついに人魚になったのかと思いましたよ…
その先にはリンガとヨニ。
滝の上あたりにはカエルの像。
怖そうな顔してますが、バラモン僧を救ったとされる伝説のカエルです。
ここでもふと振り返ると大きな岩に小さな彫刻が。
上部にワニ、右下にはガネーシャのようなものが確認できます。
真ん中は削り取られたように引っ込んでおり何も残っていません。
下には滝があり、降りれるように階段もつくられています。
残念なことに乾季のため全く水がなく、滝ではなく山道の一部のようになっていました。
ちなみに数年前の7月(雨季の最初の方)に行ったときはこんな感じでした。
滝へと降りる階段の上にexitの看板があるので矢印の方向に進んでいくと、残り200m地点の近くにあった分かれ道あたりのところへ戻ってきます。
これでひととおり終了です。
それでは歩いてきた道を通って駐車場まで戻りましょう。
帰りは下りなので行きしよりは楽ですよ。
以上、いかがだったでしょうか。
↓クバールスピアンの観光と組み合わせやすいバンテアイスレイはこちら。
最後までお読みいただきありがとうございます。