本日は東南アジアで食べられるゲテモノ食品(?)、「孵化直前のアヒルの卵」をご紹介いたします。※現地の人にとってはなんて事のない日常の食べ物です。
日本語にすると非常にインパクトのある名前の食べ物ですよね。
見た目はグロテスクなのですが、味の方はどうなんでしょう?
「変わったもの好き」はついつい興味を惹かれてしまう一品です。
ただローカルなお店でしか売ってないため、旅行者にとっては見つけにくい食べ物であります。
この記事ではそんな「孵化直前のアヒルの卵」の食べ方や食べられる場所、写真ギャラリーまで盛りだくさんでお届けいたします
※画像はグロテスクに感じる方もいますので閲覧注意!
下の方にいくほどだんだんと生々しい写真が増えるように配置しました。
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目次
①「孵化直前のアヒルの卵」とは
「孵化直前のアヒルの卵」はその名前の通り「もうすぐ孵化する手前のアヒルのゆで卵」です。
なので、中にはいくぶんか鳥の姿になり始めた身が入っています。
殻を割るとグロテスクですが、割る前はふつうの卵となんら変わりはありません。
東南アジアでは日常食のように広く食べられており、各国によって呼び方も変わります。ベトナムでは「ホビロン」、フィリピンでは「バロット」と呼ばれ親しまれています。
ラオスでも食べられており、私が初めて「孵化直前のアヒルの卵」を食べたのはラオスの屋台でした。
カンボジアでは「ポーン・ティア・コーン」と呼びます。
カンボジア語で「ポーン=卵、ティア=アヒル、コーン=子供」です。
そのまま言葉を並べただけですね。
ここからは私が今住んでいるこのカンボジアの「ポーンティアコーン」を中心に書いていきます。
②「ポーンティアコーン」の食べられる場所
「ポーンティアコーン」は通常は店先の見えるところに置いてあることが多いですが、旅行者の方は意外と見つけにくいかもしれません。
外国人向けのお店やエアコンが効いてるようなお洒落なレストランにはほぼ売っていません。だいたい屋台のようなお店に置いてあり、ちゃんとメニュー表などを用意してないところが多いです。
旅行者の方はメニューを見て注文することが多いので、メニュー表がなかったりあまり載っていないため非常に分かりにくいのです。
(※ちなみに英語メニューで見かけたことはありますが、そのときは「Balut(バロット)」の名前で記載されていました。)
↓店先にはこんな感じで置かれています。
外見だけでは普通のゆで卵と区別がつきませんが、屋台などで卵が並んでいて温めてあったら、ポーンティアコーンである可能性が高いです。
↓ちなみに下記の写真はポーンティアコーンではありません。
玉子ケースのようなものに入っていたりザルに山積みにされている玉子は「ポーンティアコーン」ではありません。
絶対に食べてみたいという方はトゥクトゥクのドライバーとかに案内してもらうといいと思います。
初めての場合は食べ方も分からないでしょうし、店員さんとのやりとりもクメール語オンリーになる可能性が高いので。
※丁寧にいろいろと教えてくれたときはドライバーの分も買ってあげるとか、心もちチップをあげるとスマートです。
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③「ポーンティアコーン」の値段
値段はだいたい「孵化直前のアヒルの卵」ひとつで1500リエル程度です。(40円くらい)
卵といっしょに香草やライム、ニンニクなどがセットで付いてきます。
④「ポーンティアコーン」の気になるお味
見た目も名前もインパクトのつよい「孵化直前のアヒルの卵」ですが、
味はというと…
実は味はそんなにインパクトがありません。
簡単に言うとゆで卵みたいなものです。
特にクセもなければ苦みなどもありません。見た目と食感が少し違う程度です。
ふつうに美味しいと思います。
付いてくる調味料といっしょに食べることで美味しさが増大します。
卵の中は大きく3つの部分に分けれます。※下の方で写真もあげときます。
- 「白身」
- 「黄身」
- 「黒くてグロテスクな部分(雛になるところ)」
白身の部分はけっこう固くなっていることが多く味もほとんどありません。
黄身はゆで卵の黄身くらいのやわらかさに黄身っぽい味。
そして黒いグロテスクな部分。実はここが一番やわらかくてまろやかで美味しい部分です。成長が進んだものは羽根が気になるという方もいますが、私はあまり気になったことがありません。
ふつうのゆで卵よりも食べごたえはあります。
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⑤「ポーンティアコーン」の食べ方
1、「卵」専用の小皿がある
買ったときに付いてくる調味料といっしょに食べていきます。
付いてくる調味料には「ニンニクとチリを混ぜ合わせたもの」、「塩コショウとライム」に「香草」などがあります。
※上記3つはもう定番で、香草もお決まりの細長い葉の種類のものがついてきます。
お店でポーンティアコーンを注文すると、小さな器のようなものといっしょに出てきます。
上記画像の左端にちょこんとのっているやつですね。これがまさに卵をたてるための器なんです。そんなものがあるんです。
そこにまず卵を立て、スプーンの裏でコンコンと上部をたたき殻を割っていきます。
2、極上のスープをまず飲み干す
殻がヒビが入ってくると、手で丁寧にむきながら小さな穴をつくります。
お次は殻の中に入っている天然のスープ(ゆで汁?)を飲み干しましょう。
個人的にはこれが一番美味しいです。栄養もある感じがして卵本体よりもこのスープが好き。
殻の中にスープが入っていることが分かったと思います。
ここで注意です!
このスープのことを忘れて、(割れ目が下になる状態で)机の角や表面でコツンコツンと割ってしまうとどうなるでしょう。
スープがこぼれ出して、手やヘタしたらズボンやスカートまでベチョベチョになるというわけです。
私は初めてラオスで食べたときは見事にベチャベチャになりました…
3、混ぜて食べていくだけ・栄養価は高い
あとは好きに食べていくだけです。
殻の中に調味料を入れて、グルグルと混ぜてスプーンでほじくるように食べてもいいし、スープを飲んだ後に殻を全部剥いてしまっても大丈夫です。
※殻はけっこう細かく割れるので剝くときに中に入ってしまわないよう慎重に。
あとこの「ポーンティアコーン」ですが、栄養価は高く滋養強壮の効果があるといわれています。
まさに生命が生まれる直前ですから栄養価が集中してそうですよね。
⑥「ポーンティアコーン」の存在感
「ポーン・ティア・コーン」はカンボジアでは軽食やデザート、おやつのように食べられます。
おかずのように食べることもありますが、サイドメニューのように食べるよりも「ポーンティアコーンを食べるときは、ポーンティアコーンをメインに食べる」というイメージがあります。
夜中に道端の屋台でプラスティックのイスに座りながら、友達同士などでポーンティアコーンを食べているみたいな光景を目にします。
たこ焼きとかの感覚に近いのかもしれませんね。たこ焼きというと異論がありそうですが、おかずにもできれば主食やおやつとしても食べられる。そして人気も高い。
⑦「孵化直前のアヒルの卵」写真ギャラリー
では最後に「孵化直前のアヒルの卵」の写真ギャラリーをおおくりします。
※ここからグロテスク写真ふえます。
↓殻の上部をわったところのポーンティアコーン
う~なんとも。脳みそのようにも見える(脳みそではない。)
↓ごはんといっしょに食べる「ポーンティアコーン丼」
カンボジア人が食べてて美味しそうだったので同じもの買ってきてもらった。
↓こちらは麺といっしょに食べる「ポーンティアコーン・ヌードル」
シェムリアップだと自転車にのせて押し歩きながら売ってるおばちゃんもよく見かけます。
↓近所の子供がおやつ代わりに美味しそうに食べていた「3時のおやつポーンティアコーン」
↓私が初めてラオスで食べた「孵化直前のアヒルの卵」
↓こちらはもう完全に頭の形ができていた状態。
さすがにここまで雛の姿になっていると、食べるのに躊躇しました。
でも皆さんニワトリだって食べるし魚だって小さいものなら頭から全部食べますよね??
神様に一礼のお祈りを捧げてから、できるだけ見た目は気にせず口に運びました。
おいしかったです。
これだけ鳥の形になっていても、めちゃくちゃやわらかかったです。
黄身よりやらかいです。まろやかなテイストです。
ついでにもうひとつ。
こちらもとてもやわらかく「頭を食べている」とか、「あ、今くちばし食べてる」と思うことはありませんでした。
わざとそっと分解するとこのように鳥の形が見えることもありますが、スプーンでグルグルっとかき混ぜて食べたらきっと分からないと思います。
↓上記で説明した3つの部分(白、黄色、黒)に分けるとこんな感じですね。
命をいただいていることに感謝の気持ちをこめて。
「ごちそうさまでした。」
以上、いかがだったでしょうか。
ぜひあなたもカンボジアに来たら栄養満点の孵化直前のアヒルの卵「ポーンティアコーン」に挑戦してみてくださいね。
↓珍しい食べ物に興味がある人はこちらも見てね。
↓カンボジア屋台のローカルフード
最後までお読みいただきありがとうございます。