シェムリアップの中にはたくさんの遺跡がありますが、
遠方の遺跡のなかで日本人に絶大な人気を集めているのが「ベンメリア」遺跡です。
遠方の遺跡にもかかわらず、ジブリ映画の「天空の城ラピュタのモデル」にもなったともいわれており日々たくさんの観光客が訪れます。
半分崩れたような状態の遺跡に、木々が絡まっている光景がまるで探検をしているようなワクワクした気分にさせてくれる遺跡です。
この記事ではそんな旅行者を魅了してやまない「ベンメリア」について詳しくご紹介いたします。
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目次
①ベンメリアの行き方と所要時間
まずはベンメリアへの行き方や、観光に必要な所要時間です。
1、ベンメリアの行き方
ベンメリア遺跡はシェムリアップから北東へ約60kmほど離れた場所にあります。
かなり遠いので観光に行く場合はツアーに参加したり、トゥクトゥクをチャーターして行くことになります。
移動時間は片道1時間半くらいです。
トゥクトゥクの場合は道の状況や乗車人数により2時間くらいかかることもあります。
ベンメリア方面へ行く乗り合いバンやバスに乗って途中下車ということもできなくはないですが、帰りの交通手段が確保しずらかったりと上級者向けなのでおススメしません。
2、観光の所要時間
ベンメリア観光の所要時間はだいたい1時間程度です。
ツアーの全体で考えると往復の移動時間を含めて、約4~5時間くらいと考えておけばよいでしょう。
ベンメリア遺跡のみで行く場合は半日ツアーといった感じです。
なので夕方のフライトで帰るという方は午前中に観光することもできますよ。
3、他の遺跡との組み合わせ
ベンメリア遺跡に行く場合は、ほかの遺跡と組み合わせていくことも多いです。
ベンメリアに行く道の、そのさらに先にあるのが「コーケー遺跡」や「プレアヴィヒア寺院」。
逆にベンメリアに行く途中によりやすい場所は「ロリュオス遺跡群」や「コンポンプルック(トンレサップ湖)」があります。
②ツアーやトゥクトゥクの相場
ベンメリアまで自分でトゥクトゥクをチャーターした場合や、ツアーに参加した時のおおよその相場を見ておきましょう。
1、チャーターの相場
ガイドなどは付けずに、個人でチャーターして行く場合の相場です。
※各車両1台当たり往復の料金です。
- トゥクトゥク $25~35
- 車 $60~75
トゥクトゥクは道端でもチャーターできますが、車の場合はどこかに手配をお願いすることになると思います。
トゥクトゥクのチャーターはベンメリアの場合けっこう料金の幅があります。
旅行会社や宿などにお願いする場合は少し高くなりますが、やはり安心感はあります。
道端のトゥクトゥクの場合がんばって交渉したり、安いドライバーを探せばかなり安くなることもあります。
ただ交渉はほどほどにしてあげてくださいね…
以前に$20まで値切って(しかも4人乗り)はしゃいでる方がいましたが、ドライバーが少し可哀想でした。帰ってきてからブツブツ、ブツブツ言ってましたね。
2、日本語ガイド付きツアー
車で日本語ガイド付きのツアーだと、ひとり$35くらいですね。
※こちらは一人当たりの料金です。
ベンメリアは崩壊して乱雑としている遺跡なので、ガイドの説明があると分かりやすいですよ。
↓日本からでも簡単にお申込みができる!
3、車とトゥクトゥクどちらがいい?
ベンメリアは片道で1時間半くらいかかりますので、予算に余裕がある方は車をおススメいたします。
車の場合はまず暑さ対策になります。
エアコンも効いているので車内で安心して寝れるし、観光で疲れた体を休めることができます。
あと砂ぼこりも防げますね。
トゥクトゥクはわりと揺れるので長時間だと移動だけで疲れてしまうかもしれません。
※特に乗車人数が多いときとか。
たまにバイクを自分でレンタルして行く方もおられますが、あまりおススメできません。
やはり見知らぬ土地で運転するのは何かと危険が伴います。
実際にバイクをレンタルして、二人乗りで行って事故ってた方もおりました。
その時の事故の原因はスピードの出し過ぎで曲がり道を曲がり切れず転倒したようなので自業自得なのですが。旅行中に事故するほど悲しいことはありません。
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③ベンメリアの入場料
【追記】2020年1月1日よりベンメリア遺跡の入場にアンコールパスが必要となりました。
※以前までの独自の$5の入場券は廃止です。
ベンメリア遺跡の入場料は$5です。
※アンコール・チケットは必要ありません。
チケットの購入はベンメリア遺跡の少し手前にあるチケットブースで購入します。
④ベンメリア遺跡の概要
ベンメリアはヒンドゥー教の寺院で、建設期は「アンコールワット」よりも少し前だといわれています。
敷地は広々としていますが、平面型の寺院なので高さはあまりありません。
見どころはなんといっても木々と崩れた遺跡の融合です。
その様子が廃墟っぽい雰囲気をかもしだしており、探検しているような気分を味わえます。
1、メインの撮影ポイントがない!?
意外なのがベンメリアにはこれといったメインの撮影ポイントやアングルがありません。
有名な観光地や遺跡では紹介される際にメイン写真にされるポイントや、旅行者が写真を撮りたがる場所がありますよね。
それがベンメリアにはありません。
正面もどこかよく分からないし、大きなシンボルのようなも物もありません。
ベンメリアは遺跡全体の様子や雰囲気が特徴のようになっています。
シンボルのような場所がない代わりに、どこから写真を撮ってもいい感じになります。
2、英語の「Beng Mealea」の発音
ベンメリア(Beng Mealea)は日本語で読むと一本調子で「ベン」の方が強調されるイメージですが、英語(クメール語)だと後半「リア」の方にアクセントがきます。
通じない時は少しアクセントを変えてみましょう。
カンボジア語では「បឹងមាលា」
「花の池」のような意味があります。
3、観光時の服装
ベンメリアは特に服装の規定はありません。
足場がわるい場所も多いので動きやすい服装に運動靴がのぞましいです。
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⑤天空の城のラピュタのモデル
ベンメリア遺跡にはスタジオ・ジブリの映画「天空の城ラピュタ」のモデルとなったという噂があります。
実際のところはどうなんでしょう。
あくまで私個人の推測ですが、残念ながら答えは「NO」だと思います。
ベンメリア遺跡が発見され一般公開された時期と天空の城のラピュタの公開日を見ると、
いくら宮崎駿監督といえどもこの遺跡をモデルにしたとは考えにくいかと思われます。
さらに言えば他にも天空の城ラピュタのモデルになったと噂される場所って世界中にいくつもありますからね。
⑥ベンメリア観光の様子や見どころ
それではベンメリア観光の実体験の様子です。
シェムリアップ市内よりトゥクトゥクに揺られベンメリアへ向かうところ。
市内から離れると、まわりには何もない田舎道がつづきます。
ベンメリアの入場料はアンコール・パスとは別の独自のチケット($5)になるので、遺跡付近でまずはチケットを購入します。
チケット売り場は遺跡の入り口からは少し離れた場所にあります。
ここにトイレがあるので、ついでにトイレ休憩もすましておきましょう。
チケットを購入したら、再度車に乗り直してまた少し走ります。
遺跡の入り口に到着すると、道の反対側には小さなレストランなどが並んでいます。
移動に疲れた方はここで一休憩してもいいですね。
定番ココナッツジュースはほんと遺跡観光のいい癒しになります。
※水分補給にも抜群です!
ここから遺跡まではまっすぐに道が伸びていて、歩いて中心部へ向かいます。
南側から入っていきますが、こちらは本来の遺跡の正面ではありません。
左右にはナーガやシンハの像があります。
道の正面は崩れて入ることができないので右手の方へ回り、
そこにある遊歩道から遺跡内に入っていきます。
ここからはもう遺跡の中を探検しているようで気分ですね。
崩れた岩がたくさん転がっており、その光景に絡みつくように木々が侵食してきています。
まるで子供のころに戻ったかのようにワクワク冒険心がわいてきます。
その辺に転がっているような石にもしっかりとレリーフが施されています。
ベンメリアの遺跡内は遊歩道もありますが、わりと自由に歩き回ることができ、
「こんなとこ入っちゃっていいの?」「ここ踏んで大丈夫なの?」
と思うような場所まであります。
もうどちらを向いてもベンメリア遺跡の世界が広がっています。
上手い具合にちょうど良いバランスで木々と遺跡が融合するように共存しています。
アンコール遺跡群にあった「タ・プローム」遺跡に少し雰囲気が似ていますね。
なんかラピュタ感をそそられますね。
ベンメリア遺跡も、そのうちに規制が厳しくなって自由に歩けなくなっていくと思います。
私が行ったのは数年前なので、もしかしたら既に少しずつ規制は厳しくなってきているかもしれません。
遠くに見える素朴でキレイな夕日に心を洗われ帰路につきます。
⑦現地の子供ガイド
こちら余談になりますが、私が初めてベンメリア遺跡に行ったときの話です。
そのときは一人だったのですが、遺跡に住みついていると思われるカンボジア人の子供が遺跡内を案内してくれました。
※もちろん後でチップの要求はありました。
遺跡内は自分たちの庭だと言わんばかりに、
「えっ!そんなとこ行くの?」と思うような道を彼らはズンズン、ズンズンと進んでいきました。
細くて高い塀の上なんかも歩いて行くから、怖かったもんです。
落ちたら冗談なしに危険なレベル。
下は崩れた岩場みたいなもんですからね。打ちどころわるかったら、一命の危機ですよ。
病院だって近くにあるのかも分からないし…
でも楽しかったですね~
以上、いかがだったでしょうか。
少し遠いですがジャングルのような神秘的な空気を放つ「崩れた遺跡ベンメリア」
ぜひ皆さんも行ってみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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