聖なるプノンクーレンの山奥に何百年と潜む巨大なる美しい像。
なんとも冒険心をかき立てられるマニアックな秘境ポイント「スラードムライ」
たどり着くのは険しい道をくぐり抜けなくてはいけませんが、その神秘的な美しさに心奪われる人も多いことでしょう。
シェムリアップより日帰りで観光に行くことができます。
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①スラードムライ概要
「スラードムライ(ស្រះដំរី)」はシェムリアップの北約50㎞あたりに広がる山岳地帯「プノンクーレン」の山奥に潜んでいる「大きな象」の像のことです。(近くにある獅子の像なども含む)
「スラッ(ស្រះ)」が「池」、「ドムライ(ដំរី)」が「象」で、「象の池」という意味を持ちます。
この山奥にひそむ美しい彫像ですが誰が何のために造ったのかは今だに不明で謎のままです。
※作成されたのは9世紀あたりと見られているようです。
体長約6メートルになる巨大な象の像は人知れぬ山の奥できれいに残っており、たどり着くまでの大変さもあいまって、対面したときには思わぬ感動が待っていることでしょう。
②スラードムライの行き方
スラードムライはプノンクーレンの滝などがある観光ポイントから南へ約8kmほど離れたところに位置しています。
なかなかの険しい山道を通っていくことになるので、車やトゥクトゥクは不可です。
プノンクーレンまで車で来た方は現地でバイクタクシーに乗り換えが必要なります。
基本はバイク一択ですが、中にはサイクリングや徒歩などで行く方もおられるようです。
必ずガイドや現地に詳しい方といっしょに行きましょう。
迷ったり途中で何かトラブルが起こっても、人もほとんどいないので誰も助けてくれません。
自然の山の中なので何が出てくるかもわかりません。
また入場料としてプノンクーレンのチケット(20ドル)が必要になります。
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③スラードムライへの道
スラードムライへの道の様子を見ていきましょう。
涅槃像のあるプレア・アントン寺の前の露店が並ぶ手前にスラードムライへと向かう分かれ道があります。
↓この先。
ここからはひたすらズンズンと進むのみ。
道のコンディションはわるく、なかなかハードな道が続きます。
ほんと整備もされてないただの山道と考えておくといいでしょう。
地面が凸凹であったり、植物の根っこなどで凸凹な箇所もあれば、岩のような固い地面で凸凹の場所もあります。
途中で水がたまっていたり。
民家のようなとこへ迷い込んだり。
山の中には人々が集まって生活している村みたいな場所もありました。
たまには木々の間にきれいな空が見えたり。
ってそんなこと言ってる場合じゃないんですよね。しっかり前を見ていないと。
もしスコール降ってきたら大変そうだなとか思ったり。
砂がたまっててタイヤが滑ってこけそうになったり。
「こんな道ふつうは歩きだよね」って思うような細い道があったり。
細い道では横からでてくる草木が手足にもあたるので、肌の露出はひかえて長袖・長ズボンで来たほうがいいです。蚊などの虫対策にもなりますしね。
たまにこんな案内看板もありました。
でもあまりいい所・タイミングで出てきてくれない。
上の二つ「小象」と「牛」の像は行ってみたんですけど、見つからなかったです…(もしくはどれか分からなかった)
④スラードムライ
長い長い、いばらの山道を越えた先にあらわれる巨大な象の像「スラードムライ」。
結局いろいろ寄り道などもして、プレア・アントン寺からバイクで1時間弱かかりました。
高さが約3メートル、体長が約6メートルだそうです。
なんとも美しく神秘的なパワーを感じます。
この巨大なる像は一枚岩を掘って造られています。
いろいろ計算されて造られているのでしょうか、姿かたちがなんというのか完璧…
造形美ですね…
ドムライの体の中からは緑の命が芽吹いています。
象の左には獅子が2匹。
聖なる山の守護神かのような迫力の横顔。
こちらもなんともキレイな形をしてますよね。
その横にもう一匹何かがいます。
みなさんはこれ何に見えますか?
わたしには何かのアニメのキャラクターにしか見えないんですが…
正確な答えは壊れているため不明のようですが、「カエル」や「トラ」の像と言われています。
この3体の前には向かいあう形でこちら。
こちらはおそらく「牛」といわれてる像。
これは爬虫類系にしかみえない…
警備員のような人がココナッツを売っていたので、ココナッツジュースを飲みながら少しハンモックで休憩させてもらいました。
何百年も聖なる山の奥でひっそりと佇んでいる像をぼんやり眺めながら、時の流れに揺られます。
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⑤コウモリの洞窟
スラードムライに訪れる際にいっしょに観光したいのが、「コウモリの洞窟」(バット・ケイブ)です。
クメール語で「ពើងប្រចៀវ」(プーン・プロチウ)。
「プロチウ」がコウモリの意味です。
名前の通りコウモリがいるそうです。
そして暗い洞窟があって、その中に像やお祈りの場があるそうです。
ただ今回は残念ながら中まで入りませんでした。
理由は…
着くなり犬がいっぱい寄ってきて、めっちゃ吠えられる。
入り口もどこか分からない。道も看板もない。ズカズカと歩き回る雰囲気でもない。
とのことで、コウモリの洞窟はまた次回挑戦したいと思います。
以上、いかがだったでしょうか。
なかなか大変な道なので覚悟していきましょう~
↓プノンクーレンの一般的な観光はこちら
↓千手観音のレリーフが有名なバンテアイチュマール遺跡
最後までお読みいただきありがとうございます。