■今年2024年の各正月は以下の予定です。
- 西暦正月 → 1月1日
- 中華正月(旧正月) → 2月10日
- クメール正月 → 4月13日 ~ 4月16日
※上記の日程の前後も含めて正月気分になります。
突然ですがカンボジアでは正月が1年の間に3回もやって来ます。
え、なんで!?じゃ3回も年変わるの?ってことは1年に3歳も歳とるのかな…
いえいえ、ご安心くださいませ。1年の長さは通常通りでございます。
正月期間はお店が閉まる、旅行には不向きという話を聞いた方もいるかと思います。
実際はどうなのか。
この記事ではカンボジアにやって来る三回のお正月についてお案内していきます。
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目次
①カンボジアでの三回の正月と時期
カンボジアでは以下の三つの正月があります。
- 西暦による国際的な正月 1月1日
- 中華正月(旧正月) 2月頃
- クメール正月(カンボジアの正月) 4月半ば頃
西暦以外の正月の日程が「~頃」となっているのは、毎年具体的な日付が変わるからです。毎年「1月1日」が正月である日本人からすると変な感じですね。
一番盛り上がるのがクメール正月!
その次が西暦の正月で、その次が中華正月という感じです。
※ちなみに2020年はコロナウイルスの影響で、なんとクメール正月の日程が8月17日~21日へと延期されました。
②カンボジアの正月の様子
正月の様子は年に3回来る各正月によって少し雰囲気も異なります。(詳細は後述)
共通している傾向としては繁華街など街の中心部ではイベントなどが行われ人が集まり盛り上がります。
その反面、日常的な生活エリア(というのか…)はお店などもお休みになったり閑散とした雰囲気になります。
遊びに出かけて騒ぐか、田舎などに帰って家族とゆっくり過ごすか対極ですね。
少し古い情報などでは「カンボジアの正月はどこも店が閉まってしまう」のように書かれていることもありますが、近年ではそうでもなく観光客向けお店はだいたい営業しています。
1、パブストリートはお祭り騒ぎ
シェムリアップはパブストリート付近では交通規制が行われ、歩行者天国のようになります。
↓こちらは2023-2024年の年越しでシバタ通りのど真ん中にステージが組まれています。
海外からの外国人観光客も増加し、またプノンペンを含めカンボジア国内のその他の都市からも地元の人たちがシェムリアップへたくさん遊びにやってきます。
そのためホテルなどの宿泊施設は満室になったりと予約が取りにくくなります。
夕方以降はすごい人だかりになるのですが、午前中や昼間はわりとがらんとしていることもあります。
繁華街で行われるイベントは基本的に夜が多く、「昨夜はすごい人だったな~」とか思っていると、次の日起きると正月独自のあの「しーん。」とした雰囲気を感じたり、「昨夜の人々はどこへ行ったんだ?」となります。
↓パブストリートについてはこちら
2、カウントダウン
パブストリートではカウントダウンが行われ身動きができないほど、人が密集します。
道端に大きなスピーカーが設置され周囲全体がクラブのような雰囲気になります。
(実際に道の両脇にもクラブがある。)
以下はちょうどパブストリートのど真ん中で年越しを迎えたことがあったので、そのときの様子です。
↑2018年から2019年のパブストリートでのカウントダウン瞬間の動画です。
特にパブストリートで年越しするつもりでもなかったのですが、23時ころからパブストリート周辺へ行くと人が多すぎて思うように動けず、結果パブストリートのほぼ中心でカウントダウンの瞬間を迎えることになりました。
年を越した瞬間には上からビール(たぶん)やら風船やらがたくさん降ってきました。
まわりのレストランには2階や屋上もあって、そこの人達がビールを降りかけてくるんですね。
風船は中央にたくさん用意されていたのですが、思うように網が開かずにずっと揺ら揺ら、揺ら揺らしている風船も多かったです。
近年、流行っていた粉(ベイビーパウダー)の掛け合いは一切なかったです。
グループで来てる人達はみんな離れないようにムカデ競争のように前後で肩を持って移動してましたね。
深夜2時すぎに近くを通りましたが、まだまだ盛り上がりは続いてました。
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③正月期間の注意点
- ホテル宿泊施設の予約はお早めに
- スリやひったくりに注意
- 事故にも注意(飲酒運転など)
あらゆるホテルやゲストハウスで溢れかえっているシェムリアップですが、この正月の時期だけは満室で予約を取るのが難しくなります。
事前に正月の日付はチェックしておいて、日程がかぶる場合は早めに予約をしておきましょう。
また正月の時期はカンボジア人も休日となり、心が浮かれ遊ぶためのお金欲しさや人混みを狙ってスリやひったくりが増えると言われています。
特に人でごった返すパブストリートではスマホや財布など細心の注意を払いましょう。
基本的に必要ないものはできる限り持ち歩かない方がいいです。
交通量も増え、お祭り気分で危険な運転をする者も出てきます。
隙間から出てくるバイクや、飲酒運転などに気を付けてください。
(友達とビール飲んでノーヘルでバイクに二人乗り・三人乗り当たり前の光景です。)
④西暦の正月・カウントダウン
日本と同じ西暦の年始め1月1日の正月です。
他の正月と最も違うのは「カウントダウン」があることでしょうか。
というのも中華正月とクメール正月というのは基本的に「カウントダウン」はありません。
00:00分に年明け正月ではなく、「今日から数日は正月」みたいなぼんやりした意識です。
クメール正月はいちおう「何時の何分に年が変わる」というのはあるようですが、あまり皆気にしてないし重要ではないように感じられます。
※この何時の何分というのも毎年変化します。
あと西暦インターナショナルの正月は欧米人を含め外国人旅行者の熱が強いですね。
やはり中華正月やクメール正月と違って、彼らにとっても普通に「正月」ですからね。
ただし数年前は、西暦正月は「外国人が中心に盛り上がり、そこにカンボジア人も参加する」ような雰囲気がありましたが、ここ最近はカンボジア人も先陣を切って盛り上がっているように感じられます。
正月に限りませんが、スマホ・インターネットの普及により急速に国外の文化が流れ込んだ影響かなと思います。
またカンボジアではクリスマスの装飾もすぐには片づけないで正月も共同で利用してることもよくあります。
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⑤中華正月(旧正月)
中華正月はカンボジアではあまり関係ないかと思いますが、意外とカンボジアにも影響があり期間中は正月雰囲気がただよいます。
※ただし中華正月は公的な祝日ではありません。平日です。
店前などには赤い提灯や赤い装飾品が飾られます。
シェムリアップでは観光のハイシーズンとも重なり毎年人がいっぱいになります。
特別に中国人がおおく訪れているのかよく分かりませんが、ホテルなどもあっちこっち満室になったりします。
中華正月は日本語では「旧正月」や「春節」とも言われます。
クメール語では中国の正月といった言い方をするので、カンボジアでは「中華正月」ですね。
またカンボジアでは中華正月に日本でいう「お年玉」のようなものをあげる習慣があります。赤い封筒に入れて小さな子供たちにお金をあげます。
※この「お年玉」は西暦の正月、クメール正月にはありません。
⑥クメール正月(アンコール・ソンクラン)
そしてもっとも盛り上がるクメール正月です!
なんといってもカンボジアの正月です。
近年、盛り上がる一番の理由が水鉄砲の打ち合い「水掛け」です。
クメール正月の期間は主に3日間です。
※今年2024年からは4日間の祝日になりました。
正月の詳しい日程や、年の明ける時間は毎年異なります。
年明けの時間はある占い師によって決められるそうです。
1、アンコールワット周辺でイベント開催
クメール正月はアンコール遺跡周辺にてイベントが行われます。
主に「アンコールワット」・「アンコール・トム」あたり。
イベントはテレビや(最近では)Youtubeなどでも放送されます。
イベントにより交通に影響が出る場合があり、観光に行かれる方は注意が必要です。
規制により一部通行不可になったり、渋滞がおこります。
トゥクトゥクなども乗車料金が高くなったり、人が多すぎるため拒否するドライバーも出てきます。
2、水かけ祭り
カンボジアでは「アンコール・ソンクラン」として近年「水かけ祭り」がヒートアップしてきています。
※隣国タイの「ソンクラン」というイベントの影響かと思われます。
街中で水鉄砲が売られ、あちこちで水鉄砲の打ち合いがはじまります。(なかにはホースのまま撒き散らしていたりバケツをひっくり返してくる強者も。)
彼らも相手を見て水を掛けてきますが、たまになりふり構わず掛けてくるものもいますので、スマホや財布など濡れて困るものは袋などに入れておきましょう。
バイクに乗ってるおにいさんが、まさに道ばたに構える水掛け隊につかまる瞬間。
水に濡れてる、水鉄砲持ってる、顔にベイビーパウダーついてる、笑顔、ノーヘルとかの条件がそろうとだいたい彼らの餌食になります(笑)
水を掛けられたくない人はできるだけ目は合わさず無関心を装った方がいいでしょう。
ちっちゃな子供がダメと言っててもニヤッと笑ってピュってかけてきたりすることありますが。
パブストリートからシバタ通り周辺は全体的にすごいことになります。
もちろん小道に入ったところに水かけ隊が待ち構えていることも。(近年では水の使い過ぎか水が止まったなんてことも。。)
アンコールワットなどの遺跡内では水掛けはありませんので、そこはご安心を。
行くまでの道で濡れることはあるかもしれませんが。
ちなみにカンボジアには「水祭り」というお祭りもありますが、それはこの「水掛け祭り」とは別のものですのでお間違えのないように。
「水祭りは」雨期明けを祝う11月ごろにあるお祭りです。
⑦クメール語で「あけましておめでとう」
クメール語で「あけましておめでとう」は
「スオスダイ・チュナム・トマイ(សួស្តីឆ្នាំថ្មី)」と言います。
「新年こんにちは」ってな感じですね。
店の看板や広告などでは見かけますが、あまり口に出しては言わないかもしれません。
以上、いかがだったでしょうか。
正月の時期は予約が取りにくかったり混んだりと観光に不便が出ることもありますが、この時期にしか味わえない特別な雰囲気があります。
是非みなさんも正月のカンボジアに遊びに来てくださいね。(特にクメール正月がおススメ!)
最後までお読みいただきありがとうございます。